水不足が大変!! 小笠原の水ピンチ 雨量減り30年ぶり

2011年06月23日/ 島の話題

小笠原の水ピンチ 雨量減り30年ぶり – 東京新聞2011年6月14日

今月下旬に世界遺産に登録される見通しの東京都・小笠原諸島が、約三十年ぶりの渇水に見舞われている。

父島の五月の雨量は、例年の三分の一程度で、今月に入ってからはほとんど降雨がない。
小笠原村はプール開きの延期や定期船への給水停止などの対策に追われている。 (岡村淳司)
 
小笠原は沖縄と同じ亜熱帯で、本州の梅雨より一カ月ほど早く降雨シーズンを迎える。
気象庁によると、今年は日本の南から東の海上で太平洋高気圧が強かったため、小笠原周辺の降雨量が減った。
父島の五月の平均雨量は一四五・四ミリだが、今年は五五・五ミリしかなかった。

降雨シーズンはすでに終わり、当分晴天が続く見込みという。
 
住民約二千人の父島にはダムが四カ所あり、
合わせて九万三千七百トンの貯水能力がある。

しかし通常100%ある貯水量が63%(十三日現在)まで低下した。

 
これを受け、父島では例年六月上旬に行われる小中学校のプール開きを延期。

児童生徒は海で水泳の授業を受けている。

また、島と本州を結ぶ唯一の定期貨客船「おがさわら丸」への
水の補給も停止した。

 同船は新鮮な水を利用するため、
父島と東京湾の港で必要量だけタンクに水を補給している。

これまで四日間停泊する父島でゆとりをもって給水できたが、
今は停泊時間が十八時間しかない東京湾で往復分の補給を余儀なくされている。
 
同村では一九八〇年に渇水があり、
集合住宅の夜間の給水を制限したことがある。

今回の水不足は当時に匹敵するペースで、少なくとも台風シーズンの
七月以降までは水不足が続きそうだ。
 
・ ・ ・ 後略 ・ ・ ・

小笠原の水ピンチ 雨量減り30年ぶり  2011年6月14日
http://ameblo.jp/878mt/entry-10923159454.html

小笠原の水ピンチ 雨量減り30年ぶり – 東京新聞 
http://www.kaiteki-kadenlife.com/topics/topics_006/260260.html



小笠原諸島歴史日記 中巻  辻友衛著   近代文藝社 1995年 

一九八〇年(昭和五五年) より抜粋、引用

五月 小笠原高気圧が早くも勢力が卓越して、小笠原から南西諸島に居座ったため、気温は平年並みであったが、降水日数は五日と、空梅雨で最小雨量一五㍉を記録する。

六月 雨量10㍉。先月に引き続き、雨らしい雨はほとんど無し。

七月 快晴五日・雨天七日。雨量一六㍉。
    異状長期旱魃で、父島の長谷ダム(貯水量六〇〇㌧)、母島の玉川ダム(貯水量六〇〇㌧)など農業用貯水ダムが底をつく。農産物のメロン・スイカ・オクラ・ナスなどの、八割以上が発育不良で、商品にならず農家の被害甚大。
 
八月四日 父、母島に台風一〇号が接近し、瞬間最大風速北風二三・八㍍に達するが、待望の雨量は四〇㍉にすぎず、異常長期旱魃の被害で、父・母島で栽培されている、観葉植物カラジュウム三〇万株の七割が枯死する。

八月 快晴五日・曇天九日・雨天六日。雨量四〇㍉。平均風速二㍍。
気温は概ね平年並みだったが、異状旱天小雨傾向が続き。水不足が始まる。日本列島が異常な冷夏に見舞われる。

九月 雨量五二㍉。異常旱天続きで、水不足が深刻となり、久しぶりに給水制限が始まる。

                                                    以上、6/23掲載

一〇月 台風一八号が接近し、瞬間最大風速東南東二一・一㍍の強風があったが、雨はほとんど無し。今月の雨量は三一㍉で、返還後の月間最小雨量を記録する。

同月 旱魃による農作物の被害が、返還後最大の規模となる。給水制限が強化される。
平均気圧一、〇一五㍊。平均気温二五・六度、最高二九・四度、最低一七・六度、最低湿度異状乾燥の三九%、快晴三日・曇天九日・雨天十四日あるも、雨量三一㍉平均風速三㍍。日照率五五%。五月~一〇月の雨量合計一六六㍉。月平均二九㍉。

                                                   以上、6/24追加

一一月前半 低気圧と、前線の影響で六日から大雨が続き、返還後3位の降雨がある。長い長い、旱魃と猛暑から解放され、九四日に及ぶ給水制限も解除され、ようやく、自由に水が使用できる喜びを満喫する。

一一月後半 冬型の気圧配置が卓越し、しばしば季節風が吹き荒れて、気温が下がり、小笠原でも手がかじかむ。

一一月 平均気温二三・四度、最高二七・七度、最低一七・三度、湿度七七%、雨量三四七㍉。

(以上抜粋引用終り)

 
こう書いているだけで、喉が渇き、暑く辛かった当時が蘇ってくる
本当に辛かった
まるで、厳しい自然が人間を試しているように思った
暑い小笠原で水がないのは、つらい
島全体が瀕死状態だった
山の緑も茶色がかっていたし、枯れていたりした

その小笠原が、きょう世界自然遺産登録決定したとのこと
もちろん、当時の方が開発されていなかったし
人口も少なく、観光客も少なく、アノールだって少なかった
街でさえ、今は少なくなったオガサワラゼミがうるさいくらい鳴いていたし
赤とんぼ(シマアカネ)がたくさん群れて飛んでいた
ほかの固有種も多く、今より全然、生態系が豊かだった

もうこれ以上、絶対に壊さないでほしい
「世界自然遺産の本当の使命」を全うしてもらわなければならない
                                                        6/25・26追加 
 


参照
世界遺産:「ガラスの生態系」小笠原 環境悪化に懸念も
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110625k0000m040145000c.html

今日の時雨ダム  2011年6月16日 (木) オガツアーのブログ2
http://ogatours.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/post-ba16.html#more



メモ

【東京新聞】子どもに体調異変、大量の鼻血、下痢、倦怠感、原発50キロ 福島・郡山
2011.6.16

http://savechild.net/archives/2937.html

82%が原発廃炉を希望、世論調査(AFP) 2011年06月19日東京新聞
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2807327/7388009

「放射能のキホン」チラシできました。
http://www.mscr.jp/?eid=71#comments
   



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Posted by おがししょ at 00:26│Comments(0)
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