かわいそうな本たち

おがししょ

2010年11月17日 00:51


今展示中のかわいそうな本たち
見るのをためらうほど痛々しい。


犬の歯型らしき噛み跡が、あちこちにありました。


どうしたら、こんなに真っ黒くなるのでしょう?
炭を触った手で読んだのかもしれません。


まだ購入したばかりの本だったのに・・・ いきなり鍋敷きにされたみたいです。
跡がくっきり、カバーのビニールコーティングが溶けています。


中でも一番多いのが、水濡れです。
雨、海水、ペットボトルの汗、コーヒー、お茶、ラーメン汁等等
悪気がなくても、かなりの重傷です。
ふやけてヨレヨレになり、カビまで生えることもあります。


ひもでくくられ、ごみに出された本たち
父島図書室のはんこがついているのに・・・
借りる手続きもしてなかったようで、記録がない無断持ち出しの本でした。
でも、拾う神も
見つけて、ゴミ捨て場からわざわざ持って来てくれる人もいるんです。


他にも、いろいろ
慌てて買って、弁償してくれる人もいれば
まったく無頓着で気づかない人や、知らんぷりの人もいるし、
「売られちゃいそうだったよ」と船待ちの書架から持って来てくれる人たちも、何人もいました。


そして、この船で届いた寄贈本の荷物には、美しい本たちが数十冊も入っていました。
私たちにとってみれば、本を頂いているというよりも、
温かい気持ちを頂いているように、傷ついた心が癒されるようです。

毎年、島内島外から数千冊の寄贈本(+気持ち?)を頂いていますし、
良心的な利用者がほとんどですが、
「いろんな人がいるね」が口癖になっていて、まるで職業病みたいです。

参照 : 他の図書館も大変苦労しているようです。

~破損本特集:読めなくなってしまった本たち~ 高崎市立図書館
http://lib.city.takasaki.gunma.jp/news/tenjikai/tenjikai.htm"

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